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頭痛と肩こり

本記事の内容は、信頼性が高いと考えられる各方面の情報を元に記載していますが、医師の診察に代替・優先されるものではありません。患者様の治療に関しては医療機関を受診の上、医師の診断を仰いでいただけますようよろしくお願いします。

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とある患者と医者の診察現場
~ある晴れた昼下がりのクリニック内にて~

※この会話はフィクションです

医 師

(問診表とレントゲンを見ながら・・・)
どうされましたか?

患 者 さ ん

辛い頭痛で困っています。

医 師

ストレートネックが認められますね。スマホ首とも言います。スマホを見る時間が長くなっていませんか?

患 者 さ ん

暇があればスマホを見ています。

医 師

首や肩はこっていませんか?スマホをずっと見ていると、首や肩がこりますよ。

患 者 さ ん

肩こりは以前からあります。

医 師

頭痛と首や肩のこりは関係していることが多いですよ。

患 者 さ ん

首も肩も押すと痛いです。

医 師

確かに、首から肩の筋肉にコリがありますね。この筋肉のコリは「トリガーポイント」と言います。首や肩が痛いだけでなく、顔や頭の方にも痛みを送ることがあり、頭痛の原因にもなりますよ。

患 者 さ ん

今、首から肩のコリが楽になる方法はありますか?

医 師

注射なら即効性が期待できますよ。

患 者 さ ん

どのような注射でしょうか?

医 師

トリガーポイント注射という保険診療です。首から肩のトリガーポイントに局所麻酔薬と抗炎症薬の入った薬剤を注射してみましょう。

患 者 さ ん

分かりました。よろしくお願いします。

医 師

少しチクッとしますよ。・・・。はい、今日は終わりです。

患 者 さ ん

すぐに終わりましたね。

医 師

トリガーポイント注射は簡便な治療法ですからね。

患 者 さ ん

頭痛と肩こりについて、もっと詳しく知りたいのですが、教えていただけますか。

医 師

このページをスクロールしていけば、詳しい解説が書かれていますよ。

肩こりで頭痛に悩む理由とは

肩こりと頭痛が密接に関係していることは、多くの人が知っています。多くの人が肩こりに悩みながら、頭痛に悩みながら、日常生活を送っています。
肩こりと頭痛はお互いが悪影響を与え合っていますので、両方が適切に治療にされないと、なかなか治っていきません。
しかも、肩こりも頭痛も多くの原因が考えられますので、適切な医療機関で適切に治療される必要があります。

そもそも肩こりとは何か

肩こりは、首~肩部の筋肉が緊張し、痛みが出ている状態です。
平成22年の国民生活基礎調査によると、肩こりは有訴者率で男性2位(人口1,000人に対して約60人)、女性1位(人口1000人に対して約130人)です。このように日本国民の多くが肩こりの自覚症状を有し、悩み苦しんでいます。
肩こりでは、首~肩の筋肉に「コリ」を触知できます。この筋肉の「コリ」を「トリガーポイント」と言います。肩こりの治療において、トリガーポイントは極めて重要なキーワードです。
トリガーポイントができると、できた場所だけでなく身体の離れた部位にも痛みが出現します。このような離れた部位に出現する痛みを「関連痛」と言います。首の筋肉にトリガーポイントができると、頭部に関連痛が出現しやすく、頭痛の原因になります。
あなたの頭痛も、首~肩部のトリガーポイントが原因かもしれません。

肩こりで頭痛に悩む理由とは

トリガーポイントについて詳しく知りたい方は、次の関連記事をご参照ください。

そもそも頭痛とは何か

あなたが悩む頭痛の多くは、「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」のいずれかに分類されます。これらの頭痛は、「いつもの頭痛」と言われるように、あなたがいつも感じている頭痛です。
*「いつもと違う頭痛」を感じる場合は、致命的な病気が隠れていることがあるので注意が必要です。
そして、これらの頭痛はいずれも肩こりを併発します。したがって、肩こりの有無で、頭痛の種類が分かるわけではありません。

片頭痛とは

片頭痛では、次に示す頭痛の他にも多彩な症状が随伴します。

  • 年間有病率は人口の8.4%
  • 拍動性の発作が最大72時間程度続く
  • 20~40代(妊娠可能年齢)の女性に多い
  • 拍動性の痛みが出現し、半数は月経周期に関係している

肩こりは、片頭痛の予兆として出現する場合と、片頭痛に随伴する場合があります。予兆として出現する肩こりの場合は、すでに片頭痛の発症・進展プロセスに入ってしまっているので、肩こり治療が片頭痛を改善することはありません。一方で、肩こりが片頭痛の原因になる場合は、肩こりの治療をすることで、片頭痛が改善することがあります。

緊張型頭痛とは

緊張型頭痛は最も頻度が高い頭痛で、慢性化すると4割以上が日常生活に支障をきたします。緊張型頭痛の特徴として、次のようなものがあります。

  • 年間有病率は人口の22.3%
  • 両側性
  • 性状は圧迫感または締め付け感
  • 強さは軽~中等度
  • 歩行や階段の昇降のような日常的な動作により増悪しない

肩こりは緊張型頭痛の重要な随伴症状の一つです。緊張型頭痛では、痛みに対して脳が過敏な状態になっている可能性が考えられています。
トリガーポイントから送られる痛みのインパルスは、脳を過敏化することが知られており、緊張型頭痛の発症メカニズムの一つとして考えられています。したがって、肩こり(トリガーポイント)の治療により、緊張型頭痛の症状は改善する可能性があります。

群発頭痛とは

群発頭痛は、酒豪やヘビースモーカーに多いとされており、飲酒や喫煙がリスク因子として挙げられます。

  • 年間有病率は、0.056~0.401%(少ない)
  • 目の周囲や前頭部・側頭部に片側性の激しい頭痛
  • 充血、流涙、鼻汁、鼻閉、縮瞳のような自律神経症状

群発頭痛の発症メカニズムは未解明の点が多くあり、肩こりと群発頭痛が併発する理由は不明です。

肩こりで頭痛に悩む理由とは

肩こり解消法と頭痛の治し方

頭痛患者の肩こりは、肩こりの解消と頭痛の治療を並行して行う必要があります。両方がお互いに悪影響を与え合っている可能性があるためです。

肩こり解消法

肩こりの症状はトリガーポイントが原因ですので、トリガーポイントへの治療を行うことになります。トリガーポイントの治療を行うことは、トリガーポイントが原因となる頭痛に有効です。
トリガーポイントの治療法には、注射療法、鍼灸、体操・ストレッチ、温泉などがあります。

トリガーポイント注射

トリガーポイント注射は、トリガーポイントの最もスタンダードな治療法です。痛みを発する筋肉のコリに局所麻酔薬を注射するという、極めて理にかなった治療法です。トリガーポイント注射は医師のみが実施できる保険適応を受けた医療手技で国のお墨付きがあるため安心です。

トリガーポイント鍼治療

トリガーポイントは、71%が経穴(ツボ)の近くにできるとされており、最近の鍼灸院はトリガーポイントを意識して治療がされています。トリガーポイント注射との違いは、局所麻酔薬を注射しない代わりに、鍼を30~40分程度トリガーポイントに刺した状態で置いておく(置鍼という)、という点です。

体操・ストレッチ

トリガーポイントを発生させないためには、筋肉を適度に動かすことが重要です。したがって、首周り~肩関節周囲の体操やストレッチを行うことは重要です。

湿布・パップ剤、テープ剤

ドラッグストアのような薬店で購入でき、自分で貼れるため手軽です。論文的には、トリガーポイントに対して有効という報告があります。しかし、患者さん自身がトリガーポイントを探し出しピンポイントで貼れるかどうか、判断が分かれるところです。関連痛の場所に貼っても意味はありません。ピンクの領域が関連痛領域です。トリガーポイントの正確な位置が分からず、広く貼らざるを得ない場合は多くの無駄が発生しますので、適切なポイントに貼ることが重要です。

関連痛領域

温泉

トリガーポイントの解消に対して血行を良くすることは重要です。また、温泉旅行がストレス発散につながり、リラックスできるのであれば、筋緊張の緩和に有益です

頭痛の治し方

まず、「いつもの頭痛」と「いつもと違う頭痛」を見分ける必要があります。「いつもと違う頭痛」の場合、致命的な病気が隠れている場合がありますので、注意が必要です。
本記事では、「いつもの頭痛」の治療について記載します。
医療機関では、薬物療法や神経ブロックによる治療法が選択されます。内服薬は、多彩な症状に対応するために、いろいろな種類の薬剤が駆使されます。

  • 消炎鎮痛薬
  • 漢方薬
  • 筋弛緩薬
  • 抗不安薬
  • 抗てんかん薬
  • トリプタン製剤
  • カルシウム拮抗薬
  • β遮断薬

など

神経ブロックは痛みを伝える神経経路を局所麻酔薬でブロックする医療手技です。星状神経節ブロック、三叉神経ブロック、後頭神経ブロックなどが用いられます。広い意味ではトリガーポイント注射も神経ブロックに分類されます。
頭痛は、日常生活に誘因因子が存在することが多く、その対策も重要です。例えば、ストレスを避けた規則正しい生活をして、過度な飲酒、喫煙、気圧が低下する高地に行くことや、体内時計に影響を及ぼす昼寝や時差などを避けることが大切です。

頭痛の治し方

肩こりと頭痛、治療するところは?

適切な診察と治療を受けないと、悪化する可能性があり、経済的にも消耗します。したがって、肩こりや頭痛の治療を専門にする診療科を選択することが重要です。

  • 肩こりの治療;ペインクリニック科、整形外科
  • 頭痛の治療;ペインクリニック科、神経内科、脳神経外科

肩こりからくる頭痛を治したい方はペインクリニック科を受診されると良いでしょう。ペインクリニック科はトリガーポイント注射や神経ブロックという技術的な医療手技も日常的に施行している診療科です。
ペインクリニック学会のホームページから、専門医の一覧を検索できます。最寄りの医療機関を受診されると良いと思います。

相談を受け付けている医療機関

肩こり、腰痛など痛みの相談を受け付けている全国の医療機関を検索できます。

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